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Niwata Collection

PETRI 7

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1961年(昭和36年)製のペトリ7です。
このカメラまでは、栗林写真工業の名前で発売されていました。
その後、ペトリカメラとなったわけです。
Petri45ミリ、F1.8の明るいレンズが付いています。
シャッター速度は500分の1秒まで、グリーン・オー・マチック・システムと言う緑のファインダーが特徴です。
レンズ周りの「蜂の巣状」のものは、セレン式露出計の受光部で、今でも完全に動作します。感心ですね。

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ご覧のとおりカメラ背部が、上から見て台形にカットされています。
これだけのことで、パッと持ち上げた時に、手がすべりそうになります。
また、フィルム巻上げレバーの先端がとがっており、急いで操作する時は親指を突き刺し痛いです。
今なら、PL法で訴えられかねません。
格好にこだわり、人間工学的な検討がいまいちの感じです。
(それでも私は、ペトリは好きなメーカーです。)

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こんな角度で見ると実にカッコイイです。
現物を手にすると、アラが見えてしまいますが。

一流にはなれなかったペトリですが、技術者は夢を追い、いかに創造するかに心を砕いたと思います。
なくなったメーカーの中でも、ペトリとミランダには、「ユニークのためのユニークさ」が、ないとは言えませんが、そんなところが私は好きです。


限りない時間の中で、限られた生命を生きる。
「絶望と希望」という星のもとで、未来の向こう側を考える。
この心はあなたに届くだろうか。
シム・シメール